ビートルズの歌詞でもおなじみのLet it be。
「なすがままに」という訳で習いましたが
納得できなかったので聖書のフレーズをまじえつつ
考えました。
Let it be だけではわかりにくい現実
多くの教科書では「Let 目的語 動詞」で「目的語を動詞のままにさせる」と
説明されますよね。
「Let it be」なら「itをbeの状態にさせる(Let)」となるのでしょうが
私はまったく理解できませんでした。
そこで考えたこと。それが…
「英語あるある!後ろに省略されてるパターン!」です。
元は聖書の言葉
ポップで単純明快そうに見えるアメリカ文化やイギリス文化。
意外や意外、彼らの頭の底には「キリスト教」が強力に
根づいています。キリスト教への理解が今回のフレーズのカギです。
Let it be to me according to your word.と言う言葉は
天使ガブリエルがマリアに神の子の到来を告げる受胎告知
の場面で現れます。
天使ガブリエルはマリアの所に来て
「あなたはまもなく男の子を授かる」と告げます。
それにたいしてマリアはまだ結婚してない私がありえない、とうろたえます。
でも天使ガブリエルは神にできないことはない、と伝えます。
そこでマリアが納得したのかなんなのかはわかりませんが次のように続けたのです。
Let it be to me according to your word.
直訳してみましょう。 according to your word.ですがaccording toは「~によると」ではなく「~にしたがって、一致して」という意味です。
「天使の言葉である、神の子を宿すという言葉にしたがって」と訳してみます。
そのため、「あなたの言葉にしたがって」となります。
続いてLet it be to meですが、 to meは私に、ですね。
Let it be to meで「私に~させてください」となります。
で、つなげると「神の子を授かるという言葉通りに従わせてください」
つまり「神の子をなすようにさせてください」となります。
それで「なすがままに」という訳がでるのでしょう。
でも注意すべきなのは「もう勝手にしろ」という意味ではなく「神様のいう通りにします」というニュアンスがあるみたいですね。