感想・レビュー

【悲報】「ねこがあらわれた!」が打ち切り…おもろい猫漫画を試し読みしてみて!

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漫画と本を買いすぎて、本で鍾乳洞が出来ている我が家です。

今回紹介するのは猫漫画ですが、フツーじゃありません。

ドタバタ猫漫画じゃないのに、何度も読んじゃう、クセになるスルメのような漫画です!

Contents

読み始めたきっかけ

「マンガほっと」がきっかけでこの2匹の猫が好きでたまらなくなりましたね。「漫画家の間にいる猫」を描いた、ほんっとーに風変わりな猫漫画です。

NEW!『ねこがあらわれた!』の感想を話ごとに書いています。どんな感じか知りたい方はどうぞ→へんてこりんな猫の生態、気になりませんか。

異色な点

猫なのにあまり暴れない

らいぞうとリンはどちらも女の子ですが、家の壁すべてをボロボロにするようないたずらをしないんですよ、これが。

爪とぎは古い椅子のじゃばらを使うし、外に飛び出したりしない、不思議な猫。

とくにらいぞうはおじいちゃん、もといおばあちゃんのように落ち着いています。

鼻水を垂らしていたり、ときおり目がぱっちりしたり、おばあちゃんのような猫のはずなのに生まれたての赤ちゃんみたい。

読者も猫の様子を漫画家さんたちと一緒に見守っているような気がしちゃうんですよね。

飼い主が体調を崩したり、精神的に落ち込んでいるときに頭に手を乗せて「よしよし」をしに来る猫はこの漫画でしかみたことがありません。こんな情の深い変わった猫はいないと思うんですよね。

こんなに面白いマンガはないと、周りに布教しようとしていたところだったからこそ、打ち切りにされたのがショックでなりません。

猫よりも猫の周りにいる人が面白い

肩幅が広すぎてお産のときにつっかえたショルダー。

「お米のように安心できる存在だから、ザ・ライス」と妹の「小ライス」

「モー娘。アベのファンだからヤスダさん」と言う謎のネーミングに見られるように、とにかくメンバーが個性的です。

締め切り前になると、夏休みの宿題に追われる小学生とその親のごとく、全員がチーム精神を発揮して団結。

他の職場でやればブラック企業と指さされそうなのに、この漫画に至っては、一昔前の「ロボット合体アニメ」のようなすさまじいチーム感、一体感を感じられるのです。(現場は大変だとおもうけど)

だから、行徒妹さんの体調を気にしつつも、締め切りにかっちり間に合わせる姿は、まるで無事にピンチを切り抜ける映画の感動シーンのよう。

私の脳内に、よく映画「アルマゲドン」のテーマが流れていたくらい、なぞの熱さを感じさせる作品でした。

だからこそ打ち切りにせず、面白いメンバーの苦労話、日常系漫画として打ち出されなかったことを本当に残念に思っているのです。

というか本当に雑談でいいので、不定期でも続けてほしかった。

残念な点

いわゆる「猫漫画」として発表したこと

最終話のエピソードで編集さんが
「猫漫画の対象年齢は40代女性で、猫の引き起こすハプニングを楽しみたい人向けだったので、マーケティングを間違えた」という旨の発言をしています。

でもね、この本を出している「ノーススターピクチャーズ」のイメージ自体が「北斗の拳」だと思うんですよ。

「単にホンワカした猫漫画読みたい人は、もっとちがった雑誌に行くよな!!」って思うんですけど。

あなたも「北斗の拳を出している出版社から出ている猫漫画がフツーの猫漫画」だなんて思わないでしょ?

しかも猫漫画はライバルがたしかに多いけど、裏を返せば読者層は広いんですよね。

猫を飼えない人が、漫画を読んでたのしむこともありますし、日々の癒しとして読むことも。

今回は漫画家と猫がテーマだったので、「漫画製作スタッフとして溶け込む変わった猫」として売り込めば結構人に読まれたのではないでしょうか。

まず、「北斗の拳イチゴ味」が話題になっていたのだから、「イチゴ味」の横に「ねこがあらわれた!」を置くべきだったのではないでしょうか。

「イチゴ味」はあるのに、「ねこがあらわれた!」は店頭に置いていなかったのです。

しかも私の住んでいるのはいちごで有名な栃木県であり、こじつけでもコラボしたら印象に残ったと思うんです。(あまおうで有名な九州でも行けたはず)

とにかく、売り込み方が控えめすぎたのかな、と。漫画家志望で猫大好きの人は一定数いるのだから、そうした層に訴えられたらもっといい線行けたはずです。

都内でコラボカフェを開いたくらいの動員力があったのだから、打ち切りが本当にもったいなく、打ち切りのお知らせを聞いたときにがっかりしました。

過密スケジュールに作者の妹倒れる

普段見られない漫画家さんの生活を垣間見れるこの作品は、本当に面白いんですよ。

とくに私が、一時期漫画家にあこがれていたこともあり、楽しみながら勉強にもなっていたんですね。

「この道具を使うときの苦労は何だろう」
「漫画ソフトをどれくらいつかっているんだろう」
「スクリーントーンはどれくらい使うのか、それともCG彩色か」というのはいちいち書いていませんからね。

業界でよく言われる「トレーシングペーパーにセリフを書いて貼る」という作業も、具体的にわかるので勉強になることばかり。
(むしろ、漫画家志望の人たち向けに作品を打ち出すべきだったのではと思います)

漫画家さんが過密スケジュールで動いているのは仕方ないのですが、作者の妹さんである「行徒妹」さんが作業中に何度も倒れ、入院手前になっているという記事を読みながら非常に心配していました。

マンガアプリに掲載するため、通常よりも一週間しめきりが早くなったり、GWをはさむためにさらに締め切りがはやくなったり、というくだりがさっと入っているんですね。

普通の仕事で「締め切り1週間早まるから」といわれたら、普通パニックになるところですがもうちょっと作家さんに配慮してほしいというのが本音です。

最後に、漫画業界への不満と改善の要望

この漫画に思うことは、「漫画家さんの何気ない日常にいつもほっとしていたのに、急に打ち切りの理由マンガが始まって唖然とした」こと、「行徒妹さんが何度も倒れているのにあまりにむちゃなスケジュールを組んでいる」ことに、一ファンとしては小さな不満を感じていました。あまりにいろいろな仕事を受けすぎてつぶれているようにしか思えなかったからです。

ただし、業界の報酬が安いことについては私一人が不満を述べても変わらないことであり、歯がゆさを感じています。

そして仕事を次から次へと引き受けざるを得ない方たちの事を思うと、安易に批判もできません。(なので、構成の河田さんも相当な苦労をなさっていることも容易に想像がつくので、批判する気は全くありません。漫画の中でもスタッフさんへの気遣いが十分に診て取れます。)

なので、私にできることはとにかく漫画を買って売り上げに貢献すること、こうして書評をかき、作品に興味を持っていただける人を増やしていくことだと考えます。

そして最後に。行徒妹さんがゆっくりでいいので体を休め、また心の底から楽しく作品を書いてくださる日をお待ちしております。どうぞお大事に。

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スガワラ

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